ヒトの遺伝子が腸内マイクロバイオームを形成する

Human genetics the gut microbiome

 宿主遺伝子と腸内マイクロバイオームは、両方とも代謝表現型に影響を与える可能性がある。しかし、宿主の遺伝的変異が腸内マイクロバイオームを形成し、それと相互作用して宿主の表現型に影響を与えるかどうかは不明である。ここでは、416組の双子ペアを含むTwinsUK集団から得られた1,000以上の糞便サンプルを対象に、腸内マイクロバイオームを比較した。その結果、宿主遺伝子に影響されている多くの微生物分類群を同定した。最も遺伝性の高い分類群であるChristensenellaceaeは、他の遺伝性バクテリアやメタン生成性アルキアとの共起ネットワークを形成していた。さらに、Christensenellaceaeとそのパートナーは、BMIが低い個体に濃縮されていた。肥満に関連したマイクロバイオームを、ChristensenellaceaeのメンバーであるChristensenella minutaを培養し、無菌マウスに移植した。その結果、マウスの体重増加は減少し、マイクロバイオームは変化した。この結果は、宿主遺伝子がヒトの腸内マイクロバイオームの構成に影響を与え、宿主の代謝に影響を与える方法でそれを行うことができることを示している。

 

著者名

Julia K Goodrich, Jillian L Waters, Angela C Poole, Jessica L Sutter, Omry Koren, Ran Blekhman, Michelle Beaumont, William Van Treuren, Rob Knight, Jordana T Bell, Timothy D Spector, Andrew G Clark, Ruth E Ley.

文献名

Cell. 2014 Nov 6;159(4):789-99.

URL

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/25417156/

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