腸内細菌叢はヒストン脱アセチル化酵素3 (HDAC3: histone deacetylase 3)を介して宿主代謝の日周リズムをプログラムしている

The intestinal microbiota programs diurnal rhythms in host metabolism through histone deacetylase 3

概日リズムは、代謝プロセスを昼夜の光周期に同期させる哺乳類代謝で定義される特徴である。ここでは、腸内細菌叢がヒストン脱アセチル化酵素3(HDAC3)を介してマウス小腸の日周代謝リズムをプログラムしていることを示した。腸内微生物は、腸管上皮HDAC3の発現を誘導し、クロマチンに規則的にリクルートされ、ヒストンアセチル化、代謝遺伝子発現、栄養摂取の日周振動を同期させた。また、HDAC3はエストロゲン関連受容体αを活性化し、脂質トランスポーター遺伝子Cd36の微生物依存的な規則的な転写を誘導し、脂質吸収とダイエット誘発性肥満を促進することが明らかになった。本研究では、HDAC3が日中の代謝リズムを制御するために微生物と概日リズムを統合し、微生物が宿主の代謝を制御する重要なメカニズムを明らかにした。

 

著者名

Zheng Kuang, Yuhao Wang, Yun Li, Cunqi Ye, Kelly A Ruhn, Cassie L Behrendt, Eric N Olson, Lora V Hooper

文献名

Science 27 Sep 2019:Vol. 365, Issue 6460, pp. 1428-1434

URL

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/32567509/ 

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