コーヒーの長期摂取はヒトの糞便微生物組成と関連している

Long-Term Coffee Consumption Is Associated With Fecal Microbial Composition in Humans

 コーヒーの消費は、いくつかの非伝染性疾患に対する予防効果に関連している。この飲料にはファイトケミカルやミネラルが含まれていることから、健康への影響の一部は腸内細菌叢の調節に依存しているのではないかと考えられる。本研究では、コーヒー摂取量に応じて分類された147名の健常者を対象に、腸内細菌叢、糞便短鎖脂肪酸、健康関連パラメータの相互作用を調べ、本飲料の(ポリ)フェノールとアルカロイド含有量の役割との関連を調査することを目的とした。1日の食品摂取量は、食品摂取頻度調査票(FFQ)で評価した。コーヒー消費量は、非コーヒー消費者(0~3mL/日)、中等度消費者(3~45mL/日)、高コーヒー消費者(45~500mL/日)の3つのグループに分類した。腸内細菌叢のいくつかの関連グループをqPCRで、糞便短鎖脂肪酸の濃度をガスクロマトグラフィーで測定した。血清健康関連バイオマーカーは標準化された方法で決めた。興味深いことに、コーヒーの高消費者ではバクテロイデス-プレボテラ-ポルフィロモナスのレベルが高く、リポペルオキシデーションのレベルも低かった。コーヒー由来の(ポリ)フェノールの2つのグループ、メトキシフェノール、アルキルフェノールと、アルカロイドのうちカフェインは、Bacteroidesグループのレベルと直接関連していた。コーヒーの日常的な摂取は、いくつかの腸内微生物群の変化と関連していると考えられる。

 

著者名

Sonia González, Nuria Salazar, Sergio Ruiz-Saavedra, María Gómez-Martín, Clara G de Los Reyes-Gavilán, Miguel Gueimonde

文献名

Nutrients . 2020 May 1;12(5):E1287. doi: 10.3390/nu12051287.

URL

https://www.mdpi.com/2072-6643/12/5/1287/pdf 

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