野菜を漬けるための自然発酵米ぬか床の微生物叢のモニタリング

Monitoring of the Microbiota Profile in Nukadoko, a Naturally Fermented Rice Bran Bed for Pickling Vegetables

　ぬか床は、日本では伝統的に野菜の漬物によく使われてきた自然発酵米ぬかである。現在まで自家製と市販のぬか床の製造は種培養を使わない自然発酵に依存している。ここでは、ぬか床の初期発酵の変化を化学的・微生物学的に観察した。ぬか床サンプルは4種類のブランドの米ぬかを自然発酵で調製し、マイクロバイオーム動態を2か月間分析した。一週目、サンプル間で異なる非Lactobacillales乳酸菌種（LAB）はpHの低下と乳酸の増加に比例して増殖した。その後、Lactobacillus plantarumは増殖し始め、残りの糖を消費し、ぬか床内の更なる乳酸の増加を引き起こした。最後に、すべてのぬか床サンプル内の微生物群集はL. plantarumが優勢になった。この結果より、増殖の早いLAB種と増殖の遅いL. plantarumの混合物はぬか床の初期発酵を促進するために適切な種培養として使用できることが示唆された。

 

著者名	Hiroshi Ono, Shoko Nishio, Jun Tsurii, Tetsuhiro Kawamoto, Kenji Sonomoto , Jiro Nakayama
文献名	J Biosci Bioeng. 2014 Nov;118(5):520-5.
URL	https://www.sciencedirect.com/science/article/abs/pii/S1389172314001480?via%3Dihub