酒粕と米麹の混合物を摂取するとムチン濃度が増え、腸内細菌叢が変化する

Intake of a Mixture of Sake Cake and Rice Malt Increases Mucin Levels and Changes in Intestinal Microbiota in Mice.

甘酒は日本の伝統的な飲料で、主成分は酒粕と米麹である。本研究では、酒粕と米麹が腸管バリア機能と腸内細菌叢に及ぼす影響を調べた。BALB/cマウスに対照食、または酒粕と米麹の混合飼料(SRP)を4週間摂取させた。糞便IgA値は群間で変化しなかったが、糞便ムチンレベルはSRP飼料群で有意に高かった。リアルタイムPCRによりMuc2の発現は変化していなかったが、Muc3の発現はSRP 飼料群で増加した。さらに、マイクロバイオータの分析では、SRP摂取群で変化が見られ、ラクトバチラス属の割合が有意に増加した。属レベルでは、SRP摂取群でラクトバチルスの割合も有意に増加した。これらの結果から、酒粕と米麹の混合物を摂取することで ムチン量を増加させ、腸内細菌叢の変化を誘導することで、腸管バリア機能を向上させることが示唆された。 

 

著者名

Shinpei Kawakami, Ryouichi Ito, Hiroko Maruki-Uchida, Asuka Kamei, Akihito Yasuoka , Tsudoi Toyoda, Tomoko Ishijima, Eisaku Nishimura, Minoru Morita, Masahiko Sai, Keiko Abe, Shinji Okada.

文献名

Nutrients . 2020 Feb 11;12(2):449. doi: 10.3390/nu12020449.

URL

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC7071214/pdf/nutrients-12-00449.pdf 

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