プレバイオティクスを含む化粧品美容液に対するヒト皮膚マイクロバイオータの多様性の変化:無作為化対照試験結果

Changes in the Diversity of Human Skin Microbiota to Cosmetic Serum Containing Prebiotics: Results from a Randomized Controlled Trial

プレバイオティクス治療は、有害微生物と有益微生物の増殖を調節することで、皮膚のマイクロバイオータのバランスを取り戻せる可能性がある。この無作為化二重盲検プラセボ対照臨床試験(N = 60)では、ガラクトオリゴ糖(GOS)を含む美容液の皮膚微生物叢バランスに対する効果を、様々な皮膚パラメータを測定することで評価した。対照群(ND)と実験群(NF)との間の皮膚の保水能力は、化粧水処理8週間後に有意に異なっていた(p<0.05)。同様に、ND群とNF群では、経表皮水分損失(TEWL)および紅斑指数の変化が有意に異なっていた(p<0.05)。さらに、NF群では、ND群と比較して、しわの深さと黄色ブドウ球菌集団が減少していた(p<0.05)。また、平均フォームファクター、シャノン指数、ペディオコッカスのポピュレーションは、ND群と比較してNF群で有意に増加した(p<0.05)。最後に、ND群では保水能力はエンヒドロバクターと正の相関を示したが、NF群ではEnterobacteriaceaeとTEWLと負の相関を示した。これらの結果は、GOSが有害な皮膚微生物の増殖を抑制し、有益な微生物の集団を増加させることを示唆している。

 

著者名

Hong KB, Hong YH, Jung EY, Jo K, Suh HJ.

文献名

Pers Med. 2020 Aug 17;10(3):91. doi: 10.3390/jpm10030091.

URL

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/32567509/ 

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