腸筋軸 "gut-muscle axis"は存在するか? 高運動機能高齢者の腸内細菌群を移植したマウスでは筋力が増加する

Muscle strength is increased in mice that are colonized with microbiota from high-functioning older adults

腸筋軸 "gut-muscle axis" の存在を示唆する動物モデルのエビデンスは示されているものの、ヒト高齢者のエビデンスは乏しいため本研究を実施した。運動機能が高い高齢者(HF)18人と低い高齢者(LF)11人の腸内細菌叢を比較すると、属レベルではPrevotellaやBarnesiella、種レベルではBarnesiella intestinihominisがHF群で多かった。HF群、LF群それぞれの糞便をマウスに移植したところ、1ヶ月に渡りこの傾向が維持されていた。それぞれの糞便移植マウスの運動機能について調査すると、HF糞便移植マウスでは掴む力が6.4%と有意に増加していた。一方で、筋肉量や走行耐久力に差はなかった。

著者名

Fielding RA, Reeves AR, Jasuja R, Liu C, Barrett BB, Lustgarten MS.

文献名

Exp Gerontol. 2019 Sep 4

URL

https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0531556519304772

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